テストステロンが低いサイン7選|男性ホルモン低下セルフチェックと改善法を薬剤師が解説

テストステロンが低いサイン 男性ホルモン
  1. 「最近なんとなく元気が出ない」は男性ホルモン低下かもしれません
  2. この記事の結論
  3. 3秒診断|こんな人は要注意
  4. この記事を書いた人
  5. まず確認|あなたは何個当てはまる?
    1. AMSセルフチェック簡易版
      1. AMSスコアで男性更年期リスクを確認してみましょう
      2. AMSスコアの目安
  6. テストステロンとは?
  7. テストステロンが低いサイン7選
    1. ① 性欲が落ちた
    2. ② 朝立ちが減った
    3. ③ 疲れやすい
    4. ④ やる気が出ない
    5. ⑤ 筋力が落ちた
    6. ⑥ お腹周りが増えた
    7. ⑦ 気分が落ち込む
  8. 薬剤師が実際によく見る3つのタイプ
    1. 1. 睡眠不足タイプ
    2. 2. 肥満タイプ
    3. 3. 本当のLOHタイプ
  9. 改善できる原因・改善しにくい原因
    1. 実は「本当の男性更年期」は少数派です
  10. 薬が原因になることもある
  11. 病院では何を調べる?
  12. 病院ではどんな治療をする?
      1. 睡眠不足や肥満が原因の場合
      2. 薬が原因の場合
      3. 男性ホルモン低下が確認された場合
  13. 薬剤師が考える改善優先順位TOP5
  14. 受診を検討した方がよいケース
  15. よくある質問
    1. Q. 30代でも男性更年期になりますか?
    2. Q. テストステロンは自然に改善できますか?
    3. Q. サプリは有効ですか?
    4. Q. テストステロンが低いとEDになりますか?
    5. Q. テストステロン値はいくつ以下だと低いのですか?
    6. Q. テストステロンは何科を受診すればいいですか?
    7. Q. 男性ホルモン補充療法(TRT)は危険ですか?
    8. Q. 筋トレするとテストステロンはどれくらい増えますか?
    9. Q. テストステロン検査は保険適用ですか?
  16. まとめ
  17. 関連記事
  18. 参考文献

「最近なんとなく元気が出ない」は男性ホルモン低下かもしれません

最近、こんな変化を感じていませんか?

・性欲が落ちた
・朝立ちが減った
・疲れやすくなった
・仕事へのやる気が出ない
・お腹周りが増えた
・筋力が落ちた
・イライラしやすい

これらは加齢だけでなく、男性ホルモン(テストステロン)の低下が関係している可能性があります。

一方で、睡眠不足やストレス、肥満、服用中の薬でも同じような症状は起こります。

そのため、「症状がある=男性更年期」とは限りません。

この記事では、日本メンズヘルス医学会のLOH症候群診療ガイドラインや海外ガイドラインをもとに、テストステロン低下のサイン、セルフチェック、改善方法、受診の目安を薬剤師の視点から解説します。


この記事の結論

テストステロン低下でみられる代表的な症状は、

・性欲低下
・朝立ち減少
・疲労感
・意欲低下
・筋力低下
・内臓脂肪増加
・気分の落ち込み

です。

ただし実際には、

「睡眠不足」

「ストレス」

「肥満」

「薬の副作用」

が背景にあるケースも少なくありません。

重要なのは、男性更年期かどうかを決めつけることではなく、原因を見極めることです。


3秒診断|こんな人は要注意

以下に当てはまる方は一度チェックしてみましょう。

・朝立ちが以前より減った
・性欲が落ちた
・疲れが取れない
・筋肉が落ちた
・お腹が出てきた
・睡眠時間が6時間未満
・ストレスが強い
・レクサプロやプロペシアを服用している

2つ以上当てはまる方は、この記事を最後まで読んでみてください。


この記事を書いた人

メンズヘルス薬剤師

現役薬剤師。調剤薬局で服薬指導や健康相談に従事しています。

ED治療薬、AGA治療薬、抗うつ薬、生活習慣病治療薬など、男性機能に関わる相談を日常的に受けています。


まず確認|あなたは何個当てはまる?

AMSセルフチェック簡易版

□ 性欲が低下した

□ 朝立ちが減った

□ 疲れやすい

□ やる気が出ない

□ 集中力が続かない

□ イライラしやすい

□ 不安感がある

□ 筋力が落ちた

□ お腹周りが増えた

□ 睡眠の質が悪い

0〜2個
→可能性は低い

3〜5個
→生活習慣の影響が考えられる

6個以上
→男性ホルモン低下の可能性あり

※実際の診断にはAMS質問票や血液検査が必要です。

AMSスコアで男性更年期リスクを確認してみましょう

AMS(Aging Males’ Symptoms Rating Scale)は、男性更年期(LOH症候群)の症状を評価するために世界中で利用されている質問票です。

症状が強いほど点数が高くなり、男性ホルモン低下の可能性を評価する参考になります。


AMSスコアの目安

合計点数目安
26点以下症状なし〜軽度
27〜36点軽度
37〜49点中等度
50点以上重度

※AMSスコアだけで診断はできません。実際には症状と血液検査を組み合わせて評価します。


テストステロンとは?

テストステロンは男性ホルモンの代表で、

・性欲
・勃起機能
・筋肉量
・骨密度
・集中力
・意欲

などに関与しています。

日本メンズヘルス医学会のLOH症候群診療ガイドラインでは、加齢や生活習慣によってテストステロンが低下し、症状が出現する状態をLOH症候群(男性更年期)としています。


テストステロンが低いサイン7選

① 性欲が落ちた

最も代表的な症状です。

以前より性的な興味が低下した場合は、テストステロン低下の可能性があります。

ただし睡眠不足やストレスでも起こります。


② 朝立ちが減った

朝立ちは血流、神経、ホルモン状態を反映します。

以前と比べて明らかに減った場合は重要なサインです。

関連記事:
「朝立ちがなくなったら危険?」


③ 疲れやすい

十分寝ても疲れが取れない。

休日も体が重い。

このような症状は男性更年期外来でもよく相談されます。


④ やる気が出ない

テストステロンは脳機能にも関与しています。

仕事への意欲低下

趣味への興味低下

活動量低下

として現れることがあります。


⑤ 筋力が落ちた

運動量が変わらないのに筋肉が減った場合は注意が必要です。

テストステロンは筋肉の維持に関与しています。


⑥ お腹周りが増えた

肥満とテストステロン低下は悪循環を形成します。

肥満

テストステロン低下

さらに肥満

という流れが起こります。


⑦ 気分が落ち込む

イライラ

不安感

抑うつ気分

などもみられます。

うつ病との区別が難しい場合もあります。


薬剤師が実際によく見る3つのタイプ

1. 睡眠不足タイプ

35歳会社員。

睡眠時間5時間。

性欲低下と疲労感を訴える。

血液検査異常なし。

まず睡眠改善で様子を見るケース。


2. 肥満タイプ

40代男性。

BMI28。

朝立ち減少。

健診で脂質異常症。

体重減少により改善が期待できるタイプ。


3. 本当のLOHタイプ

50代男性。

性欲低下。

朝立ち減少。

疲労感。

血液検査でテストステロン低値。

専門外来紹介となるケース。


改善できる原因・改善しにくい原因

原因改善しやすさ
睡眠不足★★★★★
肥満★★★★★
運動不足★★★★★
ストレス★★★★☆
薬剤性★★★★☆
加齢性LOH★★★☆☆

薬局では「男性更年期だと思ったら睡眠不足だった」というケースが非常に多くあります。

実は「本当の男性更年期」は少数派です

薬局で相談を受ける方の多くは、

  • 睡眠不足
  • 肥満
  • ストレス
  • 運動不足

が背景にあります。

そのため、「テストステロンを増やす方法」を探す前に、
「テストステロンを下げている原因」を取り除くことが重要です。


薬が原因になることもある

以下の薬は性機能へ影響することがあります。

分類先発品名(一般名)
抗うつ薬レクサプロ(エスシタロプラム)
抗うつ薬パキシル(パロキセチン)
抗うつ薬ジェイゾロフト(セルトラリン)
抗うつ薬サインバルタ(デュロキセチン)
AGA治療薬プロペシア(フィナステリド)
AGA治療薬ザガーロ(デュタステリド)

自己判断で中止せず、医師や薬剤師へ相談しましょう。


病院では何を調べる?

一般的には、

・症状の確認
・AMS質問票
・血液検査
・遊離テストステロン測定
・生活習慣確認

などが行われます。

症状だけでは診断できないため、血液検査が重要になります。


病院ではどんな治療をする?

LOH症候群(男性更年期)の治療は、原因によって異なります。

睡眠不足や肥満が原因の場合

まずは

  • 睡眠改善
  • 運動療法
  • 体重管理
  • 飲酒量の見直し

などの生活習慣改善が行われます。

薬が原因の場合

抗うつ薬やAGA治療薬などが影響している場合は、主治医と相談しながら治療内容を調整することがあります。

男性ホルモン低下が確認された場合

症状が強く、血液検査でテストステロン低下が確認された場合は、

男性ホルモン補充療法(TRT)

が検討されます。

TRTによって

  • 性欲改善
  • 疲労感改善
  • 気分改善
  • 朝立ち改善

などが期待されますが、全員に適応されるわけではありません。


薬剤師が考える改善優先順位TOP5

① 睡眠時間を確保する

② 下半身中心の筋トレを行う

③ 体重を見直す

④ 飲酒量を減らす

⑤ 服用薬を確認する


受診を検討した方がよいケース

以下の場合は相談をおすすめします。

・朝立ちがほとんどない

・性欲低下が続く

・ED症状がある

・疲労感が強い

・気分の落ち込みが続く

・日常生活に支障がある


よくある質問

Q. 30代でも男性更年期になりますか?

はい。男性更年期(LOH症候群)は50代以降に多いとされていますが、30代でも起こることがあります。

特に、

・睡眠不足
・肥満
・慢性的なストレス
・夜勤
・運動不足

がある方では、実年齢より早くテストステロンが低下することがあります。

「まだ若いから大丈夫」とは言い切れません。

Q. テストステロンは自然に改善できますか?

軽度のテストステロン低下であれば、生活習慣の改善によって回復する可能性があります。

特に効果が期待できるのは、

・7時間前後の睡眠確保
・筋力トレーニング
・内臓脂肪の減量
・過度な飲酒の見直し

です。

実際に肥満男性では、減量によってテストステロン値が改善したという報告もあります。

一方で、加齢や病気による低下では医療機関での評価が必要になることもあります。

Q. サプリは有効ですか?

亜鉛やビタミンDなどは、欠乏している場合に役立つ可能性があります。

ただし、サプリメントだけでテストステロンを大幅に増やせることを示した強いエビデンスは限られています。

「サプリを飲んだから男性ホルモンが増える」と考えるよりも、

・睡眠
・運動
・体重管理

を優先する方が効果的です。

過度な広告表現には注意しましょう。

Q. テストステロンが低いとEDになりますか?

関連することはありますが、テストステロン低下だけがEDの原因ではありません。

EDの主な原因は血流障害ですが、テストステロンが低下すると、

・性欲低下
・朝立ち減少
・勃起の維持が難しい

といった症状が現れることがあります。

特に、

「朝立ちが減った」

「性欲も低下した」

「ED症状がある」

の3つが重なっている場合は、男性ホルモン低下も疑う価値があります。

Q. テストステロン値はいくつ以下だと低いのですか?

テストステロンの基準値は検査方法によって異なりますが、日本では男性更年期(LOH症候群)の診断に「遊離テストステロン」がよく用いられます。

日本メンズヘルス医学会のガイドラインでは、遊離テストステロン値が 8.5 pg/mL未満 の場合、LOH症候群の可能性が高いとされています。

一方で、数値だけで診断するわけではありません。

実際には、

・性欲低下
・朝立ち減少
・疲労感
・意欲低下

などの症状と合わせて評価します。

そのため、「数値が少し低い=治療が必要」とは限らず、症状の有無が重要になります。

Q. テストステロンは何科を受診すればいいですか?

男性ホルモン低下が気になる場合は、以下の診療科が相談先になります。

症状受診先
朝立ち減少・ED泌尿器科
性欲低下泌尿器科
男性更年期が心配男性更年期外来
疲労感・倦怠感内科
気分の落ち込み心療内科・精神科

最もおすすめなのは泌尿器科です。

男性ホルモンの検査やEDとの関連評価をまとめて行えるため、どこを受診すればよいか迷った場合は泌尿器科から相談するとよいでしょう。

Q. 男性ホルモン補充療法(TRT)は危険ですか?

男性ホルモン補充療法(TRT:Testosterone Replacement Therapy)は、男性ホルモンが低下し症状が強い方に対して行われる治療です。

適切に管理された環境では有効性が期待できますが、誰でも受けられる治療ではありません。

治療前には、

・前立腺疾患の有無
・血液検査
・症状評価

などを確認します。

また治療中も定期的な検査が必要です。

副作用として、

・赤血球増加
・ニキビ
・前立腺関連症状の悪化
・むくみ

などが報告されています。

そのため、自己判断で海外製剤や個人輸入製品を使用することは推奨されません。

治療が必要かどうかは、症状と検査結果をもとに医師が判断します。


Q. 筋トレするとテストステロンはどれくらい増えますか?

筋力トレーニングを行うと、一時的にテストステロンが上昇することが知られています。

特に、

・スクワット
・デッドリフト
・ベンチプレス

などの大筋群を使う運動で上昇しやすいとされています。

ただし、

「筋トレをしたから男性ホルモンが2倍になる」

といったものではありません。

むしろ重要なのは、

・筋トレによる体脂肪減少
・睡眠の質改善
・インスリン抵抗性改善
・ストレス軽減

によって、長期的にテストステロンが維持されやすくなることです。

薬剤師としては、

「テストステロンを増やすために筋トレをする」というより、「健康的な体を作った結果としてテストステロンが改善する」

と考えるのがおすすめです。

Q. テストステロン検査は保険適用ですか?

症状があり医師が必要と判断した場合は、保険診療で検査が行われることがあります。

一方で、人間ドックや健康診断目的の場合は自費になることもあります。

費用や検査内容は医療機関によって異なるため、受診前に確認しておくと安心です。



まとめ

テストステロン低下のサインとして、

・性欲低下
・朝立ち減少
・疲労感
・意欲低下
・筋力低下
・肥満
・気分の落ち込み

が知られています。

ただし、実際には睡眠不足やストレス、肥満、薬の副作用が背景にあるケースも少なくありません。

まずは生活習慣を見直し、それでも改善しない場合は泌尿器科や男性更年期外来へ相談しましょう。


関連記事

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参考文献

・日本メンズヘルス医学会 LOH症候群診療ガイドライン

・The Aging Males’ Symptoms Rating Scale (AMS)

・Bhasin S, et al. Testosterone Therapy in Men With Hypogonadism. J Clin Endocrinol Metab. 2018.

・European Association of Urology Guidelines on Male Hypogonadism

・厚生労働省 e-ヘルスネット

・Corona G, et al. Testosterone and Metabolic Syndrome. J Sex Med.

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