オナ禁するとモテる?テストステロン147%説の論文撤回と科学的根拠

研究論文を読み、オナ禁とテストステロンの説を検証する男性 性と健康

「オナ禁するとモテる」「7日目にはテストステロンが147%になる」という話を見たことはありませんか。数字には元となった研究がありますが、その英語論文は2021年に撤回されています。また、血中ホルモンの測定結果だけで、人から好かれるかどうかは判断できません。

この記事では、撤回の理由、元の研究で実際に測られたこと、現在の研究から言える範囲を薬剤師の視点で整理します。

結論|オナ禁でモテる効果は証明されていない

  • オナ禁そのものが「モテる」「筋肉が増える」と示した信頼できる臨床研究はありません。
  • 有名な「7日目に145.7%」は、少人数の研究に由来します。掲載された2003年の英語論文は、先に発表された中国語論文との重複を理由に撤回されました。
  • 禁欲期間とテストステロンの関係は研究が限られ、7日間を万人に勧める根拠にはなりません。
  • 性欲低下、朝の勃起の減少、強い疲労などが続く場合は、睡眠、体調、服用薬を含めて医療機関で相談してください。

「7日目にテストステロン147%」の研究で何が起きた?

2002年に中国語で公表された研究では、男性28人の射精後の血中テストステロンを調べ、7日目に基準値の145.7%となったと報告しています。これは「145.7%増えた」という意味ではなく、「元の値の145.7%」です。また、性行為の成功率や他人からの魅力の評価を測った研究ではありません。

2003年の英語論文は撤回されている

同じ研究グループが2003年に発表した英語論文について、掲載誌は2021年、先行する2002年の中国語論文との大幅な重複を理由に撤回しました。撤回理由は重複出版であり、それ自体が測定値の誤りを証明するものではありません。ただし、二つを独立した再現研究として数えることはできません。

元の2002年の報告は小規模で、長期間の健康効果や恋愛への効果まで示していません。ネット上の「7日目に必ずホルモンが上がる」「オナ禁すればモテる」という結論は、この研究から導けません。

ほかの研究ではどうか

別の研究では健康な男性10人について、3週間の禁欲の前後でオーガズム時のホルモン反応を調べ、禁欲後にテストステロン濃度が高かったと報告しています。一方で、この研究も人数が少なく、「毎日射精する人はテストステロンが慢性的に不足する」と示したものではありません。研究条件と測定時刻でホルモン値は変わるため、単発の数値を生活全体の効果に広げないことが大切です。

現時点では、オナ禁を何日続ければ男性ホルモンや魅力が高まる、という医学的に確立した期間はありません。自慰の頻度については、毎日の自慰と適切な頻度の記事も参考にしてください。

「モテるようになった」という体験談の考え方

本人が生活習慣を変え、自信がついたと感じる体験は否定できません。ただし、オナ禁と同時に睡眠、運動、人との接し方などが変わった場合、どれが原因かを体験談だけで切り分けることはできません。テストステロンの一時的な変化が恋愛の結果を決めるという説明も、現時点では裏付けがありません。

性欲や体調が気になる場合に確認したいこと

睡眠不足や肥満、ストレス、服用中の薬などは、性機能の悩みと一緒に確認したい要素です。低テストステロン症状があり、肥満や代謝異常もある男性については、欧州泌尿器科学会のガイドラインが減量と生活習慣の改善をまず検討するよう勧めています。これは「誰でも減量すればモテる」という意味ではありません。

よくある質問

7日間オナ禁すればテストステロンは上がりますか?

小規模研究で7日目の一時的な上昇が報告されましたが、全員に再現する効果や長期的な健康効果は確立していません。元データの英語論文は重複出版を理由に撤回されています。

毎日射精するとモテなくなりますか?

射精頻度そのものと「モテるかどうか」の因果関係を示す根拠はありません。痛み、睡眠不足、仕事や人間関係への支障がなければ、回数だけで異常と決める必要はありません。

まとめ

「オナ禁7日目に147%」は実際に報告された数字ですが、2003年の英語論文は重複出版で撤回され、元の研究も小規模です。数字だけで禁欲の健康効果や恋愛への影響を断定できません。体調の悩みがあるなら、射精回数に原因を決めつけず、症状と生活習慣を確認しましょう。

参考資料

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