月1回の夫婦生活は少ない?セックスレスの定義と相談の目安を薬剤師が解説

夫婦関係

「夫婦生活が月1回しかない。少なすぎるのかな」「月1回でもセックスレスになる?」「相手に回数を増やしてほしいと言っていい?」

人に聞きにくいことだからこそ、平均を調べて、自分たちが大丈夫か確かめたくなるものです。

月1回という回数だけでは、夫婦生活に問題があるかどうかは判断できません。確認したいのは、ふたりが納得しているか、無理や痛みがないか、体調や薬の影響が隠れていないかです。

この記事では、日本性科学会の定義をもとに「月1回とセックスレスの関係」を整理し、話し合い方、受診・相談の目安を薬剤師の視点から解説します。ここでは「夫婦生活」を主に性交の意味で使いますが、親密な関わりは性交だけに限られません。

本記事にはアフィリエイト広告を含みます。商品リンクから購入された場合、当サイトに紹介料が支払われることがあります。本記事は一般的な情報提供であり、個別の診断や治療を行うものではありません。

この記事の結論|月1回でも、まず確認したい3つのこと

  • 双方が納得しているか:一方が寂しさや負担を抱えていないか。
  • 無理や痛みがないか:回数のために、望まない性行為や痛みを我慢していないか。
  • 以前から変化していないか:性欲低下、勃起しにくさ、乾燥、服薬開始後の変化がないか。

月1回でも困りごとがなければ、平均に合わせて増やす必要はありません。一方、回数が多くても、一方がつらいなら相談する価値があります。

月1回の夫婦生活は少ない?平均との比較だけでは決められない

調査に出てくる「月の平均回数」と「過去1か月に性交があった割合」は、別の数字です。さらに、調査対象の年齢、結婚年数、回答方法によって結果は変わります。

平均は社会の傾向を知る参考になりますが、個々の夫婦の健康状態や満足度を判定する基準にはなりません。「平均より少ないから愛情がない」「平均以上だから問題ない」とは言えないのです。

年代別のデータや調査の読み方は、日本人夫婦の平均的な性行為頻度を解説した記事で整理しています。この記事では、月1回という状況で何を確認し、どう対応するかを考えます。

月1回でもセックスレス?学会の定義を確認しよう

日本性科学会は2024年6月9日に定義を更新しました。その内容を要約すると、特別な事情がない状況で、双方が合意した性交と性的接触がともに1か月以上なく、今後も長く続くと見込まれる場合を指します。

出典:日本性科学会「セックスレスについて」。性的接触は、単なる日常会話や、あらゆるスキンシップと同じ意味ではありません。

「月1回」という言葉だけでは判定できない

毎月1回でも、実際の間隔が4週間なのか、6週間空くこともあるのかで状況は違います。性交以外の性的接触の有無、療養や産後などの事情、その後も続く見込みも確認が必要です。

定義に当てはまるかどうかと、治療が必要かどうかは別の問題です。定義に当てはまらなくても、痛みや強い悩みがあれば相談できます。逆に、用語だけで夫婦関係の良し悪しを決めることはできません。

月1回になった背景を、愛情だけで判断しない

性欲の低下には、ストレスや気分の落ち込み、妊娠・出産後の変化、育児の疲れ、更年期、薬の影響などが関わることがあります。勃起しにくさや乾燥が、性行為を避ける背景になることもあります。

英国の公的医療機関NHSも、性欲低下には複数の原因があり、対応は原因によって異なると説明しています。NHSの解説を参考にしています。

気になる状況まず確認すること
したい気持ちはあるが、疲れている休息や家事・育児の負担、落ち着いて過ごせる時間
性欲そのものが以前より落ちた気分や体調の変化、服薬開始・増量との時間的な関係
気持ちはあるが、勃起しにくい繰り返しているか、持病や服用薬、受診の必要性
乾燥・摩擦・痛みがある無理に続けていないか、出血やほかの症状がないか
一方は月1回で十分、もう一方は寂しい回数以外に望んでいる関わり、負担に感じること

この表は診断用のチェックリストではありません。相手の気持ちを推測で決めつけず、話せる範囲で確認するための整理です。

頻度が合わないときは、回数の交渉より困りごとの共有から

断られた直後ではなく、落ち着いた時間に話す

話し合うなら、仕事や育児で急いでいない時間を選び、「少し話してもいい?」と確認してみてください。「ほかの夫婦はもっとしている」と比較するより、今の自分の気持ちを短く伝える方が、話題を共有しやすくなります。

例えば、「最近、ふたりで過ごす時間が少なくて寂しく感じている。回数を決める前に、お互いどう感じているか話したい」という伝え方です。

増やしたい人にも、増やしたくない人にも気持ちがある

寂しさを伝えることと、相手に応じる義務を負わせることは違います。性行為の同意はその都度必要で、以前に合意した回数があっても断ることができます。

「断られると寂しい」「疲れている日は負担に感じる」「痛みが怖い」といった事情を、どちらかの正しさを決めるためではなく、ふたりの困りごととして扱ってみましょう。

性交につながることを前提にしない時間を作る

一緒にお茶を飲む、散歩する、希望が合えば手をつなぐなど、双方が心地よい関わりを相談してみてください。触れ合いを性行為の条件にせず、途中でやめたいと言えることも大切です。こうした工夫で問題が必ず解決するわけではありませんが、無理なく話すきっかけになります。

乾燥や摩擦が気になる場合の選択肢

乾燥による摩擦や不快感がある場合は、本人が使いたいと考えていることを確認したうえで、水性の潤滑剤を使う選択肢があります。NHSは腟の乾燥へのセルフケアとして水性の潤滑剤を挙げています。

痛みを我慢して続けるために使うものではありません。痛みが繰り返す場合、性交後や月経以外の出血、普段と違うおりものがある場合は、商品を試し続けず婦人科に相談してください。出典:NHS「Vaginal dryness」。

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勃起しにくさが背景にあるなら、EDについて相談できる

「したい気持ちはあるのに勃起しにくい」「途中で維持できず、次も失敗するのが怖い」といった悩みが続く場合は、泌尿器科などで相談できます。

EDの評価では、症状や持病、服用薬の確認に加え、診察や必要な検査を行います。欧州泌尿器科学会のガイドラインも、病歴・性生活の状況、身体診察、血糖・脂質・ホルモンなどの評価を挙げています。受診は薬を買うためだけでなく、背景を確認する機会でもあります。

ED治療薬は、勃起を助けるための薬です。性欲の差や夫婦の話し合いを直接解決するものではありません。硝酸薬やニコランジルなど、併用できない薬もあります。持病と服用薬を伝えて、医師の判断を受けてください。

勃起の悩みがある方へ:ED治療薬の違いと医療機関での相談について読む

対面とオンラインのどちらが適しているかは、症状や診察・検査の必要性によります。新しく出た症状や持病への懸念がある場合は、検査できる対面の医療機関も検討してください。オンラインでも、医師の判断により対面受診が必要になることがあります。

薬剤師として確認してほしいこと|薬は自己判断で中止しない

抗うつ薬など、一部の薬が性欲や性機能に影響することがあります。ただし、「薬を始めてから変わった」という時間的な関係だけで、薬が原因と断定することはできません。

相談するときは、薬の名前、開始・増量した時期、変化した症状を整理して伝えてください。服用中の薬は自己判断で減らしたり、中止したりしないでください。詳しくは抗うつ薬と性機能への影響を解説した記事をご覧ください。

どこに相談すればいい?困りごと別の相談先

主な困りごと相談先の候補
勃起しにくさ・維持しにくさが続く泌尿器科、かかりつけ医
性交痛・出血・乾燥が続く婦人科
薬の開始や増量後に性欲・性機能が変わった処方医、薬剤師
性欲低下に加えて、体調や気分にも変化があるかかりつけ医。必要に応じて専門科へ
頻度の差がつらく、話し合いが難しい性の相談を扱う専門家、カップルカウンセリング

性の相談を扱う専門家を探す際は、日本性科学会公式サイトの資格認定制度・相談窓口の案内などを参考に、対応する相談内容や料金、資格を確認してください。

「何か月待てば相談してよい」という決まりはありません。症状や悩みがあるなら、定義に当てはまるまで待たなくて大丈夫です。相手の反応が怖くて断れない、脅しや強要がある場合は、ふたりで話すことより自分の安全を優先し、個別の相談窓口を利用してください。

よくある質問

月1回ならセックスレスではありませんか?

回数だけでは判断できません。日本性科学会の定義では、実際の間隔、性交と性的接触の有無、特別な事情、その後も長く続く見込みを含めて考えます。定義への該当と、困りごとの有無は分けて考えましょう。

相手は月1回で満足していますが、私は寂しいです

寂しさを伝えてかまいません。ただし、相手に応じる義務を求めず、「何が寂しいのか」「どんな関わりがうれしいのか」を共有してみてください。話し合いが難しい場合は、専門家への相談も選択肢になります。

夫婦生活を増やすためにED治療薬を使えばいいですか?

月1回という理由だけで必要になる薬ではありません。勃起の悩みがある場合に医師が適応を判断します。性欲低下、痛み、疲れ、頻度の希望の違いには、それぞれに合った対応が必要です。

潤滑ゼリーで痛みが楽になれば、受診しなくていいですか?

潤滑で不快感が軽くなっても、原因が乾燥だけだったと確定するわけではありません。痛みが繰り返す、出血がある、普段と違うおりものがある、セルフケアで改善しない場合は婦人科に相談してください。

まとめ|月1回を変える前に、ふたりの困りごとを確認する

月1回の夫婦生活が少なすぎるかどうかは、平均だけでは決められません。双方の納得、同意、無理や痛みの有無を確認することが先です。

寂しさがあるなら気持ちを共有し、勃起しにくさ、性交痛、服薬後の変化があるなら、それぞれに合う相談先を選んでください。商品や治療は、回数を増やすことではなく、具体的な困りごとへの対応として考えましょう。

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参考資料

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