早漏改善トレーニングは本当に効果がある?骨盤底筋トレと行動療法を薬剤師が解説

早漏

「薬を使わずに早漏を改善したい」

「筋トレやトレーニングで本当に治るの?」

「ネットで見たケーゲル体操って効果があるの?」

このように考えている方は多いと思います。

結論からお伝えすると、

軽度〜中等度の早漏では、トレーニングによる改善が期待できます。

特に近年は、骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操)の有効性を示す研究が増えてきています。

一方で、

  • 重度の早漏
  • EDを合併している場合
  • 強い不安やストレスがある場合

は、トレーニングだけでは十分な改善が得られないこともあります。

この記事では、

  • スタート・ストップ法
  • スクイーズ法
  • 骨盤底筋トレーニング
  • 実際の改善率
  • 効果が出るまでの期間

について、論文をもとに現役薬剤師が解説します。


結論:軽度〜中等度の早漏では改善が期待できる

早漏改善トレーニングは、

  • 射精をコントロールする感覚を身につける
  • 過度な緊張を減らす
  • 骨盤底筋の使い方を覚える

ことを目的としています。

特に、

  • 2〜5分程度で射精してしまう
  • コントロールできない感覚がある
  • 性行為のたびに焦ってしまう

という方では効果が期待できます。

一方で、

  • 挿入直後に射精してしまう
  • EDを合併している
  • 強いストレスや不安がある

場合には、薬物療法や専門医への相談を併用した方が良いケースもあります。


まず確認|医学的な早漏とは?

そもそも医学的な早漏は単純に「時間」だけで決まるものではありません。

  • 挿入後1分以内に射精してしまう
  • 射精をコントロールできない
  • 本人やパートナーが困っている

この3つが重要になります。

世界の平均射精時間や診断基準については、こちらの記事で詳しく解説しています。

▶ 関連記事
「早漏は何分から?平均時間と医学的な定義を薬剤師が解説【1分以内は要注意?】」


早漏改善トレーニング① スタート・ストップ法

スタート・ストップ法は、1940年代から行われている代表的な早漏改善トレーニングです。

やり方

① 射精しそうになるまで刺激する

② 射精しそうになったら刺激を止める

③ 射精感が落ち着くまで30〜60秒待つ

④ 再び刺激を開始する

⑤ これを3〜5回繰り返してから射精する

効果

  • 射精直前の感覚を理解できる
  • 射精をコントロールする感覚が身につく

ポイント

  • 最初は自慰行為で練習する
  • 慣れてきたらパートナーとの性行為へ移行する
  • 週2〜3回程度でも十分

早漏改善トレーニング② スクイーズ法

スクイーズ法は、スタート・ストップ法を応用した方法です。

やり方

① 射精直前まで刺激する

② 射精しそうになったら亀頭の付け根を軽く圧迫する

③ 射精感が落ち着いたら再開する

④ これを数回繰り返す

圧迫する場所

  • 亀頭の下側
  • 冠状溝周辺

強く押す必要はありません。

「少し不快かな」と感じる程度で十分です。

注意点

現在ではスタート・ストップ法の方が継続しやすいとされ、スクイーズ法は補助的な位置づけになっています。


早漏改善トレーニング③ 骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操)

近年、最も注目されている方法です。

骨盤底筋とは?

骨盤底筋は、

  • 排尿を途中で止める
  • 排便を我慢する

時に使う筋肉です。

射精時にも重要な役割を担っています。

やり方

① 肛門を締めるように力を入れる

② 3〜5秒間キープする

③ ゆっくり力を抜く

④ 10回繰り返す

これを1セットとします。

推奨回数

1日3セット

朝・昼・夜に分けて行うと継続しやすくなります。

注意点

以下の筋肉は使わないようにしましょう。

  • お腹
  • お尻
  • 太もも

骨盤底筋だけを意識して動かすことが大切です。


実際どれくらい効果がある?

2014年に発表された研究では、40名の生涯型早漏患者に対して12週間の骨盤底筋トレーニングを実施しました。

その結果、

  • 40名中33名(82.5%)で改善
  • 射精までの時間(IELT)が有意に延長
  • 重篤な副作用なし

という結果が報告されています。

薬を使わずにここまで高い改善率が示されたことから、現在でも骨盤底筋トレーニングは有力な治療選択肢の一つと考えられています。


効果が出るまでの期間

一般的には、

  • 4週間:変化を感じ始める
  • 8週間:改善を実感する人が増える
  • 12週間:研究で評価される期間

となっています。

筋トレと同じで、1週間で劇的に変化するものではありません。

継続することが最も重要です。


トレーニングが向いている人

以下のような方には特におすすめです。

  • 軽度〜中等度の早漏
  • 自力で改善したい
  • 薬を使いたくない
  • 若年層
  • 心因性早漏

トレーニングだけでは難しいケース

以下の場合は、専門医への相談をおすすめします。

  • 挿入直後に射精してしまう
  • EDを合併している
  • 強いストレスや不安がある
  • 長期間改善がみられない

骨盤底筋トレーニングや行動療法で改善しない場合は、薬物療法が選択肢になることもあります。

▶ 関連記事
早漏に塗り薬は効く?リドカインスプレー・プリロカインの効果と副作用を薬剤師が解説

また、ED(勃起障害)が原因となっているケースもあります。

▶ 関連記事
早漏対策は何が正解?薬剤師が原因・改善法・治療薬を論文から解説


よくある質問(FAQ)

Q. 毎日やった方がいいですか?

毎日できれば理想ですが、週3〜5回程度でも十分です。

継続できる頻度を選びましょう。

Q. 筋トレだけで治りますか?

軽度〜中等度では改善が期待できます。

ただし、重度の早漏では薬物療法を併用することもあります。

Q. EDにも効果がありますか?

骨盤底筋トレーニングはED改善にも一定の効果が報告されています。

Q. 効果が出るまでどれくらいかかりますか?

個人差はありますが、多くの研究では8〜12週間程度で評価されています。


まとめ

この記事のポイントをまとめます。

  • スタート・ストップ法は基本のトレーニング
  • スクイーズ法は補助的な方法
  • 骨盤底筋トレーニングは最もエビデンスが強い
  • 改善率82.5%を示した研究も存在する
  • 効果判定は12週間が目安
  • 改善しない場合は専門医への相談も重要

早漏は「体質だから仕方ない」と考えられがちですが、現在では改善方法が多数あります。

まずは無理なく続けられる方法から始めてみることをおすすめします。


参考文献

  1. Pastore AL, Palleschi G, Leto A, et al. Pelvic floor muscle rehabilitation for patients with lifelong premature ejaculation. Therapeutic Advances in Urology. 2014.
  2. Pastore AL, Palleschi G, Ripoli A, et al. Long-term follow-up of pelvic floor muscle rehabilitation for premature ejaculation. 2018.
  3. International Society for Sexual Medicine Guidelines for the Diagnosis and Treatment of Premature Ejaculation.
  4. European Association of Urology Guidelines on Sexual and Reproductive Health.

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